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zoom RSS 鯛よし百番

<<   作成日時 : 2009/10/17 06:56   >>

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画像「新地」という言葉は大阪に限らずもともとは遊里を示すことが多い。遊里は遊郭と考えても良いと思う。人権という言葉がない時代はそれこそ借金のカタに売られて来た女性も多いわけで、吉原も島原も、当然ここ飛田新地にもあった世間と隔離された門や壁の中に入ると、自分の意志とは無関係に奴隷的な扱いを強要された何というのか重苦しい雰囲気。今の脳天気でありながらそれでも平等になった社会の良い面と週百年にもわたった悪しきとはいえ重厚な文化の単純に比較できないギャップを考える機会を与えてくれる。
半世紀前はおそらく遊郭であったであろう所というのは、自転車で良く旅行をしていた20年ほど前までは多く残っていた。私は完全な素人なので間違っていたらご指摘いただきたいのであるが、特徴的なのは2階建て、一階に複数の入り口があり、大正期以降はタイル張りであったり、円形の窓であったりするのであるが、入り口が道路の角になっている所が多い。昨年鳥取で偶然町並みがそういう雰囲気の所があって投宿した宿の主人に聞いたらやはり戦前は遊郭であったところだと教えてくれた。画像もちろん入り口やたたずまいだけなら虎ノ門砂場のように一瞬そういう雰囲気を醸している店もある。でもうまく説明できないが違うのだ。とはいえそば屋も砂場ももともとは、大阪市西区新町発祥とされそこは新町遊郭があったところ。建物の雰囲気はにているのは町並みから来る物であったと考えても不思議はない。
私の祖母の家は5年ほど前に壊された。大正末期の文化住宅であるが全体的に家の中は暗く、でもとても落ち着く空間であった。日本家屋というのはもともとそんなに明るくないのだ。木と紙と柔らかな電球で照らされる質感と、障子や欄間からもれてくる光が何とも美しいかった今でも思う。予約していた「鯛よし百番」の入り口を入ると下駄箱の手前に顔見せの間の石油化学製品の少ない空間がひろがり懐かしい感覚に襲われた。でもよく見ると色々な物の状態は酷い。実は結構期待していたので安っぽさと保存状態の何じゃこりゃ感におそわれる。蛍光灯がかろうじて間接照明になっているところで救われた。店の内部にはいると陽明門があってご丁寧に眠り猫までいる。その脇には三条大橋(小橋と書いてあった)がある。わはは、いいぞ。
画像さて今回会社の同僚6人と予約したのであるが、1階牡丹の間に通してもらえた。ご覧のように雰囲気は素晴らしい。そして料理は4000円のコースというのにウニのせのごま豆腐から始まり、刺身(鯛よしなので鯛が入る)、松茸入り吸い物、牛肉の鉄板焼き、鮭のいくらのせ、そば、その他食べきれないほど出てくる。ビールも普通の値段である。味もそんなには悪くない。正直建物に期待していったのであるが、料理のコストパフォーマンスの高さに驚いた。ここは一部屋一日1件しか予約は取らない。周りの宴席は次々と次の飛田新地の宴に消えていったが、私たちは長い時間ここでの雰囲気とたわいもない話で楽しい時間が過ぎていくのであった。その昔、遊里に遊びに行く前に引っかけて行く雰囲気が残る店という意味では神楽坂の伊勢藤も雰囲気はある。が、伊勢藤は楽しく歓談できない。黙って燗酒を飲むのだ。ビールもない。でもきちんと掃除・メンテナンスがされていて建造物や周りの客、店員に不快なところは何もない。東京と大阪のちがいを感じるところである。デモ実はこの大阪の大声でしゃべっても良いし、色々なことを気にしなくて値段もその分安いっていうのはとても気持ちも良い。
画像そう考えると最初は「あーあ」とおもったこのようなふすまの破れや、1/3は使えない便所の小便器、そして文化財登録されているのに見えるところにガムテープで補修しているこの気にしない加減も気持ちよく思えてくる。入ったときにはわからなくて、何じゃこりゃ?とちょっと悲しい気分になりかけていたのであるが、これが文化なのか。そんなこともわからなかったかと思うとおかしくなってきた。
店を出る頃にはお酒もはいってすっかり気分も良くなって、ただの酔っぱらいの40過ぎのオヤジと化した。気持ちよい。
とはいえ、女性は来ては行けない場所っぽい雰囲気はとても感じた。やり手婆に、「女の子は見ちゃダメ」とかいわれながらまぁ、関係ないやって帰りは大門を通って帰った。っていうか入り口に女性急募とかかいてあるじゃん。女子が通っちゃいけないならなら貼る意味ないよなぁ。
女性は大阪出身の人達であったが、刺激的で行くこともなかったので面白かったと好評であった。でも次回は控えようと思ったのも正直なところである。刺激的であっても歓待はされていない雰囲気ありありであったから。今回嫌な思いをさせてしまったお店がありましたらごめんなさいねっていう気持ちなのである。

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